■ 無意識に訴えかけるポスターブックの効用

今回はご家庭での学習のヒントをひとつ。子供の無意識に訴えかけるポスターブックの効用についてお話しします。

a0002_002302
※画像はイメージ 画像:足成

■ 長期スパンで考えるとポスターを貼る勉強方法はかなり効果的

歴史年表や歴史上の人物など、暗記しなければならない重要事項をポスター形式にして部屋の壁にはる勉強方法があります。この方法、子供は最初嫌がる(恥ずかしがる)ことも多いのですが、数日もすればポスターがはってあることに慣れてしまいます。

もちろんポスターをはることによって、すぐに勉強ができるようになるというような即効性はありません。 しかし勉強部屋や台所、トイレなど日頃生活する場所にポスターをはっておくと、子供は暇なときに案外見ているものです。そして無意識のうちにポスターに書いてあることを覚えてしまうことが多いように思います。

ポスターとしてはっておく内容は社会の歴史年表や国語の四字熟語など、いわゆる暗記モノのほうが効果的です。理数系でも理科の植物や動物などの項目で覚えるべきもの(花のつくりや実験器具など)をビジュアル的にまとめたものをはると効果的かもしれません。

市販のポスターブックを使ってみるのも一つの手ですし、親御さん自身が作ってみたり(なかなか面白いですよ)、子供と一緒に作ってみても面白いかもしれませんね。ちなみに夏休みに歴史年表を自由課題で作った小学生の生徒が、歴史年表の端から端まで全部覚えてしまったこともあります。


■ 6年生になると暗記すべき項目が多くなる

中学受験をする場合、とかく6年生になると暗記すべき項目が多くなります。小学校中学年(3・4年生)ぐらいから、このようなポスターをはってみる勉強法を活用しても面白いかもしれません。

先ほども述べたように、ポスターをはることによってすぐに勉強ができるようになるというようなことはありません。しかし、小学校5年生になって本格的な中学受験準備に入った際に、予備知識が少しでもあると塾での指導も効率的になります。

また、ポスターをはる際には子供に暗記することを強要してはいけません。あくまで長期のスパンで考えて「覚えてくれたらうれしいな」ぐらいの気持ちを持ちましょう。

特に歴史のような暗記物は、中学受験をしなくとも高校入試でいずれ必要となる知識なので、中学受験をしないお子さんにも有効な勉強方法だと思います。




■ 使い勝手が良い旺文社のポスターブック

市販されているポスターブックにはビジュアル的に工夫が凝らされているので、ポスターを作るのが面倒な場合は、こういったものを利用しても面白いかもしれません。

市販されているポスターブックで有名なものは旺文社の「でる順小学校まるごと暗記ポスターブック」。 旺文社の「でる順」に準拠しているので、「でる順」を教材として利用しているなら特におすすめです。


ちなみに「でる順小学校まるごと暗記ポスターブック」の内容はB3判ポスターが4枚にB4判ポスターが16枚。どんなポスターが入っているかというと…。

B3判ポスター

  • 歴史年表
  • 世界地理
  • 日本地理
  • など4枚。

B4判ポスター

  • 国語-四字熟語・慣用句・ことわざ・故事成語
  • 算数-平面図形・空間図形・図形の公式
  • 理科-生物・実験装置と器具・天体
  • 社会-歴史人物・政治のしくみ・日本国憲法・国際連合
  • など16枚。

なかなかのボリュームですし、この手の教材にしてはコストパフォーマンスが高いほうでしょう。6年生になった時に苦手な範囲だけはっておくという利用法もあります。

いずれにせよ「勉強部屋や台所・トイレにポスターをはってみる勉強法」、ご家庭で取り入れてみてはいかがでしょうか 。


追記①:2013年5月に「でる順小学校まるごと暗記ポスターブック」改訂版がでました。


追記②:朝日新聞社からも花まる学習会監修の「朝日ジュニア学習ポスターブック」が発売されました。

各々比較してみても面白いかもしれません。


関連記事

壁に張る方式の「朝日ジュニア学習ポスターブック」 花まる学習会監修
中学受験・高校受験社会:聖武天皇と桓武天皇の違いと区別の仕方
中学受験・高校受験社会:日清戦争・日露戦争・第一次世界大戦は10年ごとに起きている

このエントリーをはてなブックマークに追加