■ 「Z会中学受験シリーズ 入試算数の基礎30」(Z会)

今日は中学受験の新受験生となる5年生への春休みの一冊を紹介します。特に算数の「特殊算」に対して苦手意識を持っているお子さんにおすすめの一冊になるでしょう。

Z会中学受験シリーズ 入試算数の基礎30
※画像はイメージ 画像:フリー素材集いらすとや

■ 「特殊算」の導入に「入試算数の基礎30」(Z会)

今回紹介するのはZ会が出している「Z会中学受験シリーズ 入試算数の基礎30」(Z会)。

「入試算数の基礎30」は、実は小学3・4年生が使用するために作られている、主に「特殊算」導入のためのテキスト。本書では小学3・4年生でも理解できるよう、丁寧にかみ砕いて中学入試算数の重要ポイントを説明しています。小学校5年生や6年生で「特殊算」に対して苦手意識を持っている生徒でも、無理なく学べる構成です。

本書の授業内容である30テーマが全て「特殊算」というわけではありません。足し算と引き算からはじまり2けたの掛け算、2けたの割り算と解説が進む中で「特殊算」の説明がされていきます。ちなみに本書に登場する「特殊算」は植木算・方陣算・和差算・倍数算・つるかめ算・消去算・過不足算。学校で普段利用している教科書と学習塾などで利用する本格的な受験算数のテキストの橋渡し的な役割も期待できます。

本書には子供にも理解しやすいよう「中村ともこ先生」「みのるくん」「りえさん」「ノートくん」といった人物が登場。会話を交えながら解説をしてくれています。またほとんどの漢字にはふりがながふってあり、細かな点まで丁寧な作りになっています。




■ 中堅レベルの中学校を受験しようと考えている生徒におすすめ

とかく「特殊算」というものは、一度苦手意識がついてしまうとなかなか克服しきれないもの。しかし中学入試の算数においては、必ず「特殊算」が出題されます。特に中堅レベルの中学校の入試算数では「特殊算」の大問ができるかできないかが合否の分かれ目になるでしょう。先ほども挙げましたが、本書に掲載されている植木算・方陣算・和差算・倍数算・つるかめ算・消去算・過不足算といったあたりの特殊算は、中堅レベルから下位レベルの中学校の入試では頻出の内容になっています。

そういった意味からも本書を中堅レベルから下位レベルの中学校の受験を意識している生徒のための、「特殊算」の導入、基礎力育成のための一冊としておすすめします。


■ 「入試算数の基礎30」で「特殊算」の自習が可能

本書は算数の教科書で学習する内容から丁寧に説明してくれています。したがって自宅学習用の自習教材としても利用可能。ちなみに1テーマの学習時間は約1~2時間。全部で30テーマあるので、1日1テーマの学習で約1か月、2テーマの学習で約2週間で本書を終わらせることができます。

もちろん全ての分野をこなさずに「特殊算」の分野だけを学習するといった使い方もできます。


春休みだけでなく受験準備の早い段階で算数の「特殊算」対策が必要な場合には、本書の利用をおすすめします。

また本書を出版しているZ会。大学受験用だけでなく中学受験用の良書を多数出しています。他の中学受験用のテキストでのおすすめは植物図鑑動物図鑑になります。テキスト選びの参考にしてください。


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