■ 中学受験の社会科学習に苦手意識を持たせないために

今日は中学受験社会科の準備についてお話しします。

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※画像はイメージ 画像:足成

■ できれば避けたい「社会科アレルギー」

小学校低学年から中学年(小学1年生・2年生・3年生・4年生)の中学受験社会の準備において気をつけたいのは一点だけ。お子さんを「社会科アレルギー」にさせないことです。

皆さんも学生時代に社会科を学習してきたと思いますが、皆さんは社会科の学習に対してどのようなイメージを持っているでしょうか?楽しかったですか?それとも暗記ばかりで嫌だったですか?もし嫌なイメージが強いというなら「社会科アレルギー」が出ているのかもしれませんね。

歴史・地理・公民といった社会科は、どうしても受験においては暗記科目になりがち。そのため社会科の項目を嫌々暗記してきた方々は、大人になっても社会科の学習に対して良いイメージを持たないことが多いようです。社会科は知識量の多い少ないが受験において得点力の差になってしまうだけに仕方のないことかもしれません。


■ すでに「社会科アレルギー」になっている受験生もいる

小学生の中にも、幼いころから暗記中心の社会科学習を行うことにより、この「社会科アレルギー」が出はじめている生徒がいます。

「社会科アレルギー」が中学受験で強く出てしまうと、受験学年で国語と算数の2科目受験にするという選択も考えなくてはなりません。当然ながら2科目受験になると志望校の選択がかなり狭くなります。

ですから小学校低学年から中学年のお子さんに対しては、なるべく「社会科アレルギー」にさせないよう中学受験の社会科学習の準備をさせたいところです。


■ 本当は楽しい社会科学習

社会科は他の科目同様に本来楽しいものです。歴史上の偉人の業績を知ったり、日本の様々な地域のことを知ったり、政治の仕組みを学んだり…。

小学校低学年から中学年にかけて、どのように中学受験の社会科の準備をしていけばよいか皆さんもご苦労されているかと思いますが、小学5年生・6年生から始まる本格的な受験勉強の素地作りにおいてはなるべく「社会を学ぶことは楽しいんだ」という意識を生徒に持たせたいものです。




■ 暗記をさせるのではなく知らずのうちに社会科に興味を持たせる

そして「社会を学ぶことは楽しいんだ」という意識を持たせるためにも、小学1年生・2年生・3年生・4年生の段階では「社会科目(歴史・地理・公民)に興味をひかせる」点を工夫してください。暗記させようという意識は持たず、子供が知らず知らずのうちに社会(歴史・地理・公民)に興味を持っていた-となればベストです。

歴史であれば人物名に歴史の流れ、地理であれば各地の特産品や山や川の名称など。そういったものを生徒自身が興味を持って「どれだけ基礎知識として知っているか」が、小学5年生・6年生から始まる本格的な受験勉強の下地となります。生徒に社会科の基礎知識がある程度備わっていれば、もちろん受験指導をする際にも楽になりますし指導効率も高くなります。

先ほども言いましたが、社会科は「知識量の多い少ないが受験における得点力の差」になります。お子さんに社会科の興味を持たせることは、結果的にこの得点力の差につながると信じます。また子供のころから社会科を楽しく学んできた中学受験生は、社会科の受験指導の現場においても、あまり「社会科アレルギー」が出ていないように思います。


■ やはり高い学習マンガの効用

社会科の受験準備のおすすめはやはり学習マンガ。小学館から出ている「ドラえもんの社会科おもしろ攻略」シリーズは評価の高いシリーズです。

日能研が監修しているだけあって、特に歴史用語や歴史の流れの解説に相当工夫がなされています。ただし最近は浜学園が監修した新版に切り替わりマンガのページ数が減っているようです。


浜学園が監修した新版も良い作りですが個人的には日能研監修の旧版をおすすめします。本書は小学5年生・6年生から始まる本格的な社会科の勉強で必要な内容は全て押さえてあります。小学1年生・2年生・3年生・4年生でも「社会科アレルギー」を持つことなく興味を持って学習が可能です。

学習マンガの最大のメリットは学習効率が高い点。子供とは不思議なものでマンガならどんなものでも読んでしまいます。「ドラえもんの社会科おもしろ攻略」シリーズを家に置いておけば、勝手に読んで知識量を増やしてくれることでしょう。


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