■「小1プロブレム」とは?

今日は「小1プロブレム」という言葉について。最近、問題行動を起こす小学1年生が増えてきているそうです。

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※画像はイメージ 画像:足成

■ 「小1プロブレム」というコトバ

皆さんは「小1プロブレム」という言葉をご存知ですか?小学校の新入学児童が、授業中に立ち歩く、教師の話を聞かない、自分勝手な行動をする・・・。こういった問題が各地の小学校で起きているそうです。

そして、そんな小学1年生を怒れない先生も増えているそう。


■ 社会のよる子供の個性の尊重や自由を認める風潮

話は少しそれますが、十数年ほど前から個性の大切さ、多様な価値観を認める風潮が、学校教育を中心に広まりました。

子供の個性を認めよう、子供の自由を認めようといった考え方です。私の知る限り、昔から朝日新聞さんが先頭に立ちこの運動を広めていた記憶があります。

もちろん、子供の個性の尊重や自由を認める風潮は、それはそれで大変良いことなのですが、その一方で、個性の尊重を重視する教育は様々な弊害を生み出しているような気がします。そのうちの一つがこの「小1プロブレム」だと私は考えます。


■ 学校の意味とは

本来、学校とは社会性を身につける場ではないでしょうか。子供たちは学校教育を受けた後に、社会にいずれは出なければなりません。社会においては、守るべきルールや法律があります。それらを個々人が守った上で、社会生活を営んでいます。

もちろん学校教育における、まず第一の意義は学習し知識をつけることです。

しかし、社会に出た際の社会性を身につけさせるという点も、学校教育のひとつの役割ではないかと考えます。その社会性を身につけさせる役割を、先生が担っているのだと考えます。

ルールから外れたら叱る、それは本来、先生がすべきことでしょう。そして、叱られることは、結果的に子供が社会に出たときに役に立つと思います。


■ 怒れない先生が増えている

しかし現在、学校の先生の中には、個性の尊重を重視する風潮の中、委縮して怒れない人が多いそうです。

何かコトがあると、親が出てくる、メディアが出てくるかもしれない。面倒なことになるのであるならば、無難にやり過ごすほうが良い-と考える先生方が、残念ながら増えてきているそうです。

現在、学校の現場で教える先生たちは、子供の個性や自由をどうしても尊重しなければなりません。

また、親御さんによって個性や自由の定義がまちまちだそうです。

最近では個性・自由=何をしても良い、という考えの親御さんが増えてきていると聞きます。おそらく、これらの延長線上にこの「小1プロブレム」があるのでしょう。




■ 家庭でのしつけが重要

もちろん、「小1プロブレム」は、子供や親御さん・先生だけが原因であるとは思っていません。社会の価値観が多様化し、個性・自由を認めようという風潮の中で表れた一現象なのでしょう。

しかし、確かに個性や自由というのは確かに大切ですが、それらは一定のルール(社会性や学校なら校則など)を守ったうえで与えられるものであり、何でもかんでも好き勝手にやってよいということではありません。好き勝手にやるのであれば、それは動物と同じことになるでしょう。

それにはやはりご家庭でのしつけというものが重要な役割を果たしていると考えます。

小学校の新入学児童が、授業中に立ち歩く、教師の話を聞かない、自分勝手な行動をする・・・。ご家庭でのしつけができていれば、こういった事態も少なくなるはずです。

できることなら、親御さんには、ご家庭でのしつけというもののあり方をもう一度見直してもらえればと思います。


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