■ ハイレベルな遊び心

今日は関西の名門中学、灘中学について。2013年入試で話題になった算数の計算問題を紹介します。

NADA_Junior_and_Senior_High_School
※ 画像:Wikipedia(パブリックドメイン)

■ 2013年の灘中学の算数入試問題が話題に

2013年の灘中学の算数入試問題が話題になっています。以下が2013年の灘中学の算数入試問題を紹介した記事です。

小学生が数分で解いちゃう!?今年も灘中学の算数入試問題が話題に

受験生が一番はじめに解く四則演算の問題なのですが、さすが灘中の入試問題といったところでしょうか。分数の分母を聞いている問題なので、答えは整数になるはず。感のいい生徒なら、ぱっと見でおおよそ3が答えであることは見当がつくかもしれません。

計算方法はいくつかありますが、やりかたによっては計算式の途中に2013が出ます。おそらく、この2013というのは試験出題者が狙っていたのでしょう。こういった遊び心がある出題は、面白いですね。

しかし、当の受験生にとってみれば大変なことです。1問目に出てきた、このちょっと時間のかかる問題が解けなかった、あるいは時間を取られてしまったことにより、その後、精神的に動揺してしまった生徒も中にはいるでしょう。




■ いわゆるトラップ問題となった問題

話は少しそれますが、入試問題の中には、このような精神的な動揺を狙った「罠」的な出題(=トラップ問題)が隠されていることがあります。

わざと難しい問題や計算に時間のかかる問題を出題の中に混ぜておくことはよくあることです。そして、そのような問題でつまずいてしまった生徒は、残念ながら落ちてしまいます。

入試問題は、問題集のようにきれいな問題ばかりではありません。やさしい問題の中に、「罠」的な出題(=トラップ問題)を入れておくことにより、そのような「罠」的な出題(=トラップ問題)に時間をかけてしまう生徒をふるいにかけることもあります。

入試において「過去問題」の重要性はよく言われることですが、それは、「学校ごとに「罠」的な出題(=トラップ問題)を入れてくるポイントが違うから、その癖を見抜く」という目的もあります。

そして、「「罠」的な出題(=トラップ問題)に出会ったとき、それをどう処理していくか」ということが、受験勉強の一つの重要ポイントになるでしょう。「「罠」的な出題(=トラップ問題)」を後回しにして解ける問題を先に解き、点数を取っていく-これが意外とできていない生徒も多いかもしれませんね。

先の灘中の入試問題に話は戻りますが、もし暇があれば、ぜひチャレンジしてみてください。よい頭の体操になると思いますよ。


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