■ 子供が勉強しなくてはならない理由、良い学校に行く理由

今日はなぜ子供が勉強をしなくてはならないか、良い学校に行かなければならないかについてお話しします。子供に説明するのになかなか難しいテーマのひとつかもしれませんね。

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※画像はイメージ 画像提供:足成

■ 現実的な考え方の子はあまり考えない「勉強をする理由」

いつの時代にも「今どきの子供はまったく…」と苦言を呈する大人は多いものです。私自身も子供たちと接する中でそう思うことがしばしばあります(もちろん自分の子供時代の言動は置いといて…です)。しかしその一方で、「私たちが子供の頃よりもしっかりしているな」と感じる機会も、たくさんあります。子供の考え方は時に大人よりも論理的であったり、独創的であり、時にハッとさせられるものです。

このあたりについては、親御さんの育て方も多少は影響しているのかもしれません。将来の夢であったり、金銭感覚であったり、大人以上に現実的でシビアな子も多く、そんな生徒を見ると「私たちが子供の頃よりもしっかりしているな」と思いますし、反面、いつまでたっても良い意味で子供っぽさが抜けない子もいます。

考え方が現実的な子は、勉強にせよ受験にせよ、言い方は適切ではないかもしれませんが、現実的であるだけに、ある意味割り切っているような部分が感じられます。しかし良い意味で子供っぽさが抜けなくて、特に勉強が嫌いな子は、時に「なぜ勉強をしなくてはならないか」「良い学校に行かなければならないか」という質問を投げかけてくることがあります。


■ 勉強嫌いな子はどうしても「勉強をする理由」を考えてしまう

屁理屈と言ってしまえばそれまでなのですが、勉強が嫌いな子にとっては、これはとても切実な問題です。「お金の計算ができればいいじゃん」とか「日本人なんだから日本語だけ話せればいいじゃないか」など、おそらく全国の塾の講師が一度は言われるであろう質問を私も生徒たちから投げかけられることがあります。

私自身も子供の頃、勉強は嫌いでしたが、あまり物事を深く考える性格ではなかったので、遊ぶだけ遊んで親が怒りそうだなというタイミングで机に向かっていました。ですから残念ながら「なぜ勉強しなければならないか」という、ある意味哲学的な発想までたどり着かず、「どう親の目をごまかすか」に腐心していたような気がします。したがって講師を始めた当初は偉そうなことも言えず、「子供は勉強が仕事なのです」などと当り障りのないことを言っていたものです。

ですが、それでは納得のいかない生徒も多いので、最近では現実的な面を踏まえて、次の3つのことを言うようにしています。


■ 勉強しなくてはならない理由① 悪い人に騙されないために知識をつける

知識と書きましたが、正確には「知恵」のことです。残念ながら最近では人を騙そうとする悪い人が世の中には多くいます。身近なニュースで言うと「オレオレ詐欺」の派生として生まれた「還付金詐欺」がひとつの例かもしれません。

税金に関する知識や社会資源などに関する知識や知恵を持っていれば、「還付金詐欺」は詐欺と見抜けるでしょう。しかし知識や知恵がないばかりに運悪くこのような詐欺に騙されてしまう人が多いのも事実です。

「世の中には人を騙そうとする人が多い」ということは、本当はあまり言いたくはないですが、授業で日々のニュースについて話す中で、「知識や知恵をつけておけば自分を守れるし、そういった意味でも勉強することは大切ですよ」と折に触れて話すようにしています。

■ 勉強しなくてはならない理由② 将来の職業や夢の実現の可能性を広げるため

これは多くの先生や親御さんが言っていることでしょうし、一番子供に説得力がある答えかもしれません。

多くの子供にとって、「将来何になりたい」かということは、まだ漠然とした夢の段階でしかありません。しかし例えば高校生になって「医者になりたい」だとか「弁護士になりたい」など具体的になりたい職業が決まった時に、勉強をしていなかったり、良い学校に通っていなかったら、医学部に進学することや、有名大学の法学部に進学することは難しくなり、医者や弁護士といった職業に就くことが難しくなります。

小学生であれ中学生であれ、今現在具体的になりたい職業が決まってなくとも、勉強をして良い学校に通っておけば、将来いざ自分が「この職業に就きたい」「これをしたい」と思った時に、その実現の可能性を狭めることはないでしょう。

現実には高校3年生になってもなりたい職業が決まっていないことがほとんどですが、私の場合、意外と中学生にはこの手の話が効果があるようです。


■ 勉強しなくてはならない理由③ レベルの高い友達が増える

これは特に「なぜ良い学校に行かなければならないか」に対する答えになるでしょう。「朱に交われば赤くなる」という言葉もありますが、やはり世間的に言われている良い学校というものは、生徒のレベルも高いものです。そういった環境に身を置き、優秀な仲間と切磋琢磨し自分自身を高めることは、人生において必要なことだと断言できます。

また、良い学校に通うメリットは、在学中ももちろんですが卒業後に感じることも多いかも知れません。各方面で同窓生が活躍することが多いため、仕事上においても私生活においても何かと得をすることがあるという点は否めません。




■ 勉強をしないことが自分の不利益に

この3つの理由が「なぜ勉強をしなくてはならないか、良い学校に行かなければならないか」の適切な答えになっているかは正直なところ分かりません。本来であれば「君の知的好奇心を広げるためですよ」などと人格者のような答えを言いたいところなのですが、残念ながら子供たちはそれでは満足しません。子供とはいえ、「勉強をしないことが自分の不利益になる」という現実的なことを言ったほうが、私の場合、子供たちには効果があるようです。

子供たちの「なぜ勉強をしなくてはならないか」「良い学校に行かなければならないか」という質問に困っている塾の先生や親御さんがいらっしゃいましたら、あくまで一例として参考にしてください。


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