■ 北星学園余市高校の募集停止・閉校検討は時代の流れか

今回は北海道にある北星学園余市高校についてのお話です。北星学園余市高校は、不登校や高校中退の生徒を積極的に受け入れてきた学校として知られています。「ヤンキー先生」こと義家弘介衆議院議員が卒業生で、同校の教壇に立っていたことでも有名です。

この北星学園余市高校が生徒募集を停止し、閉校を検討しているのだとか。

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※画像はイメージ 画像:足成

■ 北星学園余市高校が生徒募集停止・閉校検討へ

2015年12月、不登校や中途退学の生徒を積極的に受け入れてきた北星学園余市高校が生徒募集を停止し閉校を検討しているという報道がされました。以下、読売新聞より記事を引用します。

不登校や中途退学の生徒を全国に先駆けて受け入れてきた、北海道余市町の北星学園余市高(安河内敏校長、161人)が、2018年度に生徒募集を中止し、19年度末での閉校を検討していることが、同高を運営する学校法人北星学園(札幌市)への取材で分かった。

同学園によると、同高の16年度新入生が学校運営に必要な90人に達しなかった場合、18年度から募集を停止し、19年度末で閉校する方針。17日の理事会で報告される。既に地元関係者らには説明したという。

引用:YOMIURI ONLINE


■ 不登校・高校中退者を受け入れてきた北星学園余市高校

北星学園余市高校は1965年に開校したキリスト教系の私立高校。高校を中退する生徒の増加が社会問題となっていた1988年より、全国から高校を中退した生徒、小中学校・高校で不登校になった生徒などの受け入れを開始しました。

他にも同校は、9割近くの生徒が地域住民が運営する寮・下宿で生活している点、年度途中の転・編入も可能な点、生徒の年齢が多様である点など特色のある校風で話題となりました。

「ヤンキー先生」こと義家弘介衆議院議員も北星学園余市高校の卒業生で、同校の教壇に立ち『ヤンキー母校に生きる』を著したことでも知られています。

参考:北星学園余市高等学校(Wikipedia)


■ 近年は定員割れの状況が続いていた

このような北星学園余市高校の取り組みが高く評価される一方で、ここ数年は定員割れが続いていたそうです。ちなみに2015年度の新入生は定員140人に対し41人だったのだとか。

定員割れの背景には、少子化による生徒数減少(そして相対的な高校中退者・不登校生徒数の減少)、ならびに通信制高校やサポート校の充実による高校中退者・不登校生徒の受け皿の多様化が挙げられています。

このような事情があり、報道にあるように学校運営自体が難しくなったようです。




■ 北星学園余市高校は時代におけるひとつの役割を果たした

北星学園余市高校が生徒募集を停止し、閉校を検討しているというのはとても残念なニュースです。現在通われている生徒さん、教鞭をとられている先生方、そして特に卒業生の方々の気持ちを思うと何とも言えない気分になります。

少子化の影響は大きく、北星学園余市高校のように定員割れが続き存続が危ぶまれている私立学校は全国に多数あります。定員割れによる閉校検討は関係者の方々にとって苦渋の決断だったと思われます。

その一方で、通信制高校やサポート校の充実により高校中退者・不登校生徒の受け皿が多様化しているということは、喜ぶべきことなのかもしれません。そして、その先駆けとなったのは北星学園余市高校であることは紛れもない事実でもあります。


こういったニュースに触れると複雑な気分になりますが、北星学園余市高校は、時代におけるひとつの役割を果たしたと言ってもよいかもしれません。


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